日本社会福祉学会関東部会

社会福祉士養成カリキュラムにおける「介護」に関する教育の変遷と課題―福祉系大学の教育課程の検討をもとに―


 松本望 (日本女子大学人間社会学部社会福祉学科)


 抄録

 これまでの二度にわたる社会福祉士養成課程のカリキュラムの見直しにより,「介護」に関する教育時間数,教育内容は段階的に縮小,削除されてきた.こうした動きは,高齢化が進む我が国において,時代のニーズ,教育・実践現場のニーズに合致しているとは言い難い.そこで本研究では,福祉系大学等ルートの養成施設に焦点を当て,「介護」に関する教育の現状と課題について明らかにすることを目的とした.
 厚生労働省の資料に掲載されていた養成施設184か所を対象に,シラバスで「介護」に関する科目の設置の有無等を確認した.その結果,151校(82.1%)が「介護」に関する科目を設置し教育を行っていることがわかった.一方で,教育内容が養成施設間で統一されていないなど,養成施設によって身につけることができる知識や技術に差が生じていると考えられた.今後は必要とされる「介護」に関する教育の中身や,教育効果を明らかにしていくことが課題である.

Key Words:社会福祉士養成カリキュラム,介護,教育,福祉系大学

社会福祉学評論(25):1-11、2024


コンテンツ一覧へ移動