日本社会福祉学会関東部会

ソーシャルワークの倫理一原則と基準一を特定するための試行~「ソーシャルワーカーの職業倫理に関する調査」を中心に~


 宮嶋淳 (日本体育大学)


 抄録

社会福祉専門職団体協議会は,1986年に制定された「ソーシャルワーカーの倫理綱領」を改訂し,四団体共通の新しい倫理綱領の制定に向けて作業を進めている.

本論文では,四団体での改訂作業が進められるに至った背景および現在の動向を概観したのち,筆者が独自に行ったソーシャルワーカーやソーシャルワーカー以外の社会福祉従事者等への鉦的調査:「ソーシャルワーカーの職業倫理に関する調査」の結果を分析し考察する.本調査は,調査の対象者がソーシャルワーカーのどのような行動(行為)を倫理上の問題として捉えているのかを明確にし,そこで抽出された行動(行為)についてソーシャルワークの原則に照らして分析し,「ソーシャルワーカーの倫理一原則と基準一」を明らかにしようとするものである.

本研究で得られた結論は,日本社会福祉士会が2003年4月,同会機関誌上で示した「『ソーシャルワーカーの倫理綱領』改訂試案」を支持することができるものであった.

Key Words:倫理綱領,ソーシャルワーカー,職業倫理

社会福祉学評論(4):18-31、2004


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