日本社会福祉学会関東部会

日韓の子ども・若者支援政策の現代的展開と基本的視座についての一考察

  朴 在浩(首都大学東京大学院人文科学研究科 博士後期課程)
 松村 智史(首都大学東京大学院人文科学研究科 博士後期課程)

 抄録

本稿は,共に福祉モデルが家族に大きく依存し,また,少子化など共通の社会課題に直面する日韓の近年の子ども・若者支援政策を,その対象(家族、個人)と社会階層(一般、低所得、貧困層)ごとに,記述的に整理・比較し,人生前半の社会保障に関する基本的な視座を提供することを目的とする.その結果,日韓ともに,家族に大きく依存した福祉モデルが,近年,個人主体の政策に変化してきていること,政策対象が選別主義からユニバーサルに拡大しつつあること,政策介入のタイミングとして事前的な性格が強くなっていることなどが明らかになった.また,子ども・若者が世帯にある程度依存し,一体化しているものであることから,子ども・若者を対象とした政策と,世帯支援の政策を一体的に進めることの重要性を示した.今後の課題として,近年の政策変化を生み出している多元的な要因や関係を,本稿で示した基本的視座から,社会背景や制度などを踏まえつつ,明らかにしていきたい.

Key Words:日韓比較,政策動向,福祉モデル,子ども・若者支援,普遍主義・選別 主義

社会福祉学評論(20):1-10、2019


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